2003/01/31
シャトル搭乗の「宇宙メダカ」が孵化


 米スペースシャトル「コロンビア」で日本の学生が計画した生物実験で、メダカの卵の孵化(ふか)が確認された。宇宙でのメダカの孵化は1994年に日本人宇宙飛行士の向井千秋さんが成功しているが、水流のない特殊な環境では初めて。

 お茶の水女子大大学院生の新堀真希さんが計画。全国の中学、高校11校が地上で対照実験を行っている。縦15センチ、横10センチ、高さ6センチの水槽で、藻やタニシ、ゾウリムシなどを飼育。外部からの酸素を循環させずに水槽内だけで川の環境を再現した。

 卵4個が今月16日にシャトルに載せられて打ち上げられ、米国にいる新堀さんが送られてくる画像を観察。9日後に水槽の端に2つの黒い目に透明な尾が伸びた稚魚1匹を見つけた。

 実験を支援している最上善広・同大教授は「生物は生まれてからバランス感覚が発達する。宇宙のような微少重力下でどんな行動をとるのか興味深い」と話している。(読売新聞)

画像は実験動向を参照