2003/01/25
誕生はいつ? 宇宙メダカの卵の様子、実験提案者が報告


 「メダカの誕生は、間もなく?」――飛行中のスペースシャトル「コロンビア」で実施中のメダカの実験で、提案者の日本の大学院生、新堀真希さんが24日、米国から途中経過などを説明した。
 無重力環境で生まれたメダカの稚魚の行動や、帰還後に地球の環境にどのように適応するかを調べる。日米の学生らを対象にした教育目的の宇宙実験プログラムで、お茶の水女子大の大学院でライフサイエンスを研究している新堀さんらが応募し、選ばれた。

 テレビ会議システムを使った会見で、アリゾナ州ツーソンの研究室から新堀さんは「(卵の中で)体が回転していて、順調に育っているようです。2、3日中に(孵化<ふか>して)泳ぐ姿が見られると期待しています」と、宇宙に持っていった4個の卵の様子などを報告した。副研究者の高校生らも、日本各地からテレビ会議で参加した。

 シャトルでメダカ実験をしたこともある宇宙飛行士の向井千秋さんは、テキサス州ヒューストンのジョンソン宇宙センターから会見に加わり、「すばらしい結果が出ればいいですね」と励ました。

 コロンビアには、「たんぱく質結晶成長実験」で全国から選ばれた高校6校の試料も積まれている。2月1日に帰還する予定。(朝日新聞)

(編集者コメント:このシャトル宇宙実験ミッションSTS-107は、当初は約2年前に打ち上げの予定であったが、宇宙ステーションの打上げ、シャトルの改修、さまざまな世界情勢の変化等によって、遅れに遅れてやっと実現したミッションである。このミッションには、米国宇宙サービス企業のスペースハブ社が親会社となるスペースメディア社が実施している商業宇宙教育プログラムの「STARS」が実施されている。
 日本の大学生、高校生らが参加する「メダカ孵化」は共同参加型宇宙実験方式を採用しているが、STARSの一環として行われている。
 スペースメディア社による宇宙の教育的サービス事業は期待できるサービス分野ではあるが、STS-107ミッションのように、打上げが遅れることによって、生徒や学生が卒業までにその実施が困難となる問題がある。今後、商業教育サービスを拡大するためには、シャトル以外の打上げ手段確保と、実験参加機関の費用負担の軽減などの課題を解決する必要がある。)